Close
ad-image
【VOL.6】何かと話題の西郷隆盛のレアなクセ キーワード別 A TO Z

【VOL.6】何かと話題の西郷隆盛のレアなクセ キーワード別 A TO Z

人気の西郷どんですが、レアニッポンではちょっと視点を変えて、彼の奇妙なクセ(人間性)や、エピソードをAtoZのキーワードで6回連載でお届けします。ついに来ました最終回!!

え、日本人だったらAtoZじゃなくて五十音順だろって? それは西郷どんを取材すればするほど、彼は自分の生き方を貫いた”Rockな人”だったからですよ!?

Very important(ベリー インポータント/とても大事)なお守りに

明治維新から時代を経ること約80年、明治の動乱以上の国難が日本を襲った。太平洋戦争だ。かつて西郷隆盛という偉人を生み出した鹿児島にも知覧特攻基地ができるなど、激化する戦争の中へ多くの若者が見を投じることになる。奄美大島・龍郷村からも大勢の若者が出征。そのとき、兵士たちが御守として身に着けたのが、西郷隆盛の遺髪だった。その髪は、西郷の2番目の妻で龍郷村出身の愛加奈が、西郷の髪をとかした際に串についていた髪を密かに集めて大事にしていたものだった。かつて薩摩藩による黒糖搾取から島を守ろうとした西郷にあやかって、武運長久を願ったこの遺髪御守。不思議なことに、龍郷村出身の出征者は他と比べて戦死者が少なかったという言い伝えも。

花は咲かすもの也。散らすことなかれ。

Waist(ウエスト/腰)帯を全国区に!

西郷隆盛が歴史に残る江戸城無血入城を果たし、江戸幕府が実質的な終わりを告げるころ、当時の薩摩藩士の多くはすでに洋装で活動をしていた。洋装とはいえ、武士にあることに変わりはないので日本刀は手にしておかなくてはいけない。ところが洋装では、日本刀を腰に差しにくい……。そこで洋服の上から簡易帯であった「兵児帯」を巻き、これが東京でも目新しい帯として注目を浴びた。兵児とは、薩摩の郷中教育の中で呼ばれていた15歳以上25歳以下の青年たちのこと。縮緬や木綿で作られることが多いので一般的な帯よりも生地が柔らかい。体への負担がなく動きやすくほどけにくいので、とても動きやすいとして重宝されたという。ただし、薩摩ではあくまでも若者の帯だったことから、大人が正装に用いることはよく思われていなかったそうだ。

銅像でおなじみですね

X(エックス/奇襲)攻撃で撃沈(笑)

西郷隆盛の3回目の結婚は、沖永良部島から戻って一年後のことだった。奄美大島時代に愛加奈という島妻を娶った西郷は、薩摩に戻っても結婚をする気がなかったという。しかし、その西郷の気持ちを変えたのが、3番目の妻・岩山糸(糸子)だった。いったい西郷の心にどんな変化が起きたのか!? 実は糸も結婚歴があり、21歳という年という。一説には糸が西郷を見初めて猛アタックしたという説もあるが、親類縁者にあった薩摩藩士の有川矢九郎が、奇襲作戦をしたという説が有力。詳細な会話記録は残されていないが、突然西郷のもとに糸を連れていき、紹介もそこそこに結婚の言質を取ったとか。西郷も、まさか婚活する女性に奇襲されるとは思ってもみなかったことだろう。

Yellow card(イエローカード/警告)な密貿易で資金を捻出!?

島津斉彬、久光という藩主のもとで西郷隆盛が暗躍していた時代、薩摩藩の主な収入源のひとつに黒糖売買があった。薩摩藩としては、軍艦建造や製鉄など西洋の先進技術を取り入れたり、武器調達のための資金はいくらあっても足りなかった。そこで、江戸から遠く離れた立地を生かして、奄美大島や琉球方面のルートを開拓し、清国との間で黒糖の密貿易を行い、財政を賄っていた。肝心の黒糖製造の中心地は奄美大島。現地で黒糖地獄と言われるほど過酷な搾取をしていた薩摩藩は、島民には一切砂糖を回さず、すべて貿易用に召し上げていた。なお、当時の黒糖製造方法や形状を記録したものはないので現在の製造方法と同じかどうかは定かではないが、島民に伝わる話だと木樽に詰めて運搬されていたという。

奄美の黒糖地獄の実態とそこにのさばるサツマフィアを現地レポート! 詳しくはコチラから。

Zero(ゼロ/0)な写真伝説

坂本龍馬、木戸孝允など幕末に活躍した人物たちのポートレートは数多く残されている。でも、西郷隆盛だけは肖像画こそあるものの、写真が一枚も残されていない。なぜ西郷の写真は後世に伝えられていないのか!? 諸説あるが、写真を撮ると魂が抜かれるという噂を信じていたという西郷。主君・島津斉彬が写真を撮るときも猛反対したエピソードは有名だ。またフィラリアの影響で、当時にしては例のないほどふくよかになった自分の姿を残したくないとこぼしていたとの逸話もある。だが、研究家の調べによると、征韓論以降、明治政府から動向をマークされていた西郷は、私学校の創設以降、暗殺や襲撃のリスクを減らすために自身の顔が広まることを避けたのではないかと言われており、この説の信ぴょう性は高い。

画像はイメージです(笑)

取材・構成/新田哲嗣

構成作家・シナリオライター・演技コーチ。
コミックやゲームのシナリオから舞台・映像の演出、俳優育成のための演技レッスン、ビジネスパーソン向けの魅力開発ワークショップ等々、ビジネスからエンタメまで幅広い分野を手がける。『B型女の取扱説明書』(著作)、『出口汪のマンガでわかる すごい! 記憶術』『出口汪のマンガでわかる 論理的に話す技術』、高校生向け金融知識・FP技能士啓発図書『飛び立て!未来』(シナリオ)などを刊行。https://www.nitta-akitsugu.com/

Close