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大漁旗から生まれたお洒落な小物たち。宮城県石巻「FUNADE」~大漁旗との出合い~

大漁旗から生まれたお洒落な小物たち。宮城県石巻「FUNADE」~大漁旗との出合い~

一瞬で目を引く、色とりどりの小物たち。

女心をくすぐる可愛らしいアクセサリーの数々。男性にもオススメなブレスレットや洋服もあります。実はこれらは全て、「大漁旗」が生まれ変わったもの。つくっているのは宮城県石巻にある「FUNADE(フナデ)」です。

代表の田中鉄太郎さんは、もともと京都で自身のアパレルブランドを持っていましたが、東日本大震災をキッカケに復興ボランティアとして移住。瓦礫出しを続ける一方、現地の人たちが精神的・経済的に自立するお手伝いができないか考えるようになり、“石巻に根ざした何か”で新たなブランドをつくることを決意します。しかし当時、地域はまだまだ再建に手いっぱいの時期。“何か”を探すのに人の手を借りるわけにもいかず、田中さんは自ら地域中をまわって、そのヒントを探し続けました。

多くが津波にさらわれ、目に映る色はグレーばかり。そんなある日、海沿いを車で走る田中さんの目に、いきなり鮮烈な色柄が飛び込んできました。海沿いの崩れかけた建物から覗いていた色彩。それが「大漁旗」との出合いだったそうです。

漁業に関係したことのない田中さんが大漁旗をまじまじと見たのは、それが初めて。力強く美しい色彩に「これしかない!」と運命を感じました。持ち主を探し出し、この大漁旗を使って地域のために何かしたいと伝えると、すぐにOKの返事が。なんと持ち主は、田中さんたちのボランティア活動を知っている人だったのです。その後も海沿いを走り続け、漁師さんに会うたび大漁旗を譲ってほしいとお願いしてまわった田中さん。驚くことに、ほとんどの漁師さんは理由もきかずに宝物であるはずの大漁旗を譲ってくれたそうです。

それは、それまでに積み上げた信頼と、“地域をなんとかしたい”と決意する田中さんの想いが言葉にせずとも伝わったから。漁師さんたちからの無言のエールに、田中さんもさらに使命感が湧いたそうです。結果、初期に集まった大漁旗の数は約300枚!震災により泥を被ってしまった旗も多くありましたが、丁寧に洗濯すると他にはない鮮やかな色の数々が。

もともと大漁旗は手染めが主流。日本の伝統が詰め込まれた芸術品なのです。模様も独自性があり、切り取る場所や合わせ方でさまざまな表情を演出することができます。

何をつくるか迷う中、初期につくった一つがこの“半纏(はんてん)”。地元の漁師たちが瓦礫で御神輿をつくり祭りをした際、田中さんもこの半纏を着て参加しました。この半纏からも、田中さんの地域復興にかけた熱い想いが伝わってくるようです――。

後編では大漁旗がどのように生まれ変わったのか、アイテムの数々をご紹介します。

●FUNADE
住所:宮城県石巻市中央1丁目4-3
電話番号:0225-98-8683
ECサイト:http://funade.shop-pro.jp/

 

撮影・取材・文/中川めぐみ
釣りアンバサダー 兼 ツッテ編集長。釣りを通して感じられる日本全国の地域の魅力(食、景観、人、文化など)を発見・発信するため、メディア「ツッテ」の運営や、初心者向けの釣りイベントを実施。自ら全国の港を飛び回っており、2018年は100地域での釣り旅を計画。レアニッポンでは全国の港町で見つけた地域や海にまつわるおもしろいものをお伝えしていきます。https://tsutte.jp

 

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