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【岩手・小岩井農場】どんぐりコロコロの森で「クラフト市」がはじまるよ!

【岩手・小岩井農場】どんぐりコロコロの森で「クラフト市」がはじまるよ!

岩手県の県庁所在地・盛岡。市街地から、車でおよそ30分のところにある「小岩井農場まきば園」は、岩手山を望む雄大な自然を生かした観光牧場で、各地から旅行者が訪れるスポットです。その敷地内にあるのどかな森で、毎年9月に開かれるクラフト市があるのをご存じですか。2018年で16年目となる「クラフト市 inどんぐりコロコロ」。主催者の小さな思いからスタートしたこのイベントは、今や、岩手を代表するクラフトフェアの一つです。

開催場所は、「小岩井農場まきば園」の敷地内にある木工を中心にしたクラフトショップ「どんぐりコロコロ」と隣接する森の中

小さな森ではじまる、クラフトパーティ!

2018年から、春と秋の年2回開催となった「クラフト市 inどんぐりコロコロ」。これは、年々出店希望者が増えてやや手狭になってきたこともあり、来場者がゆったりと楽しめるようにとの配慮から。5月に開かれた春市に続き、秋は9月16日(日)と17日(月・祝)の2日間に渡って開催されます。今秋に出店する作り手は、陶器、木工、皮革、ガラス、テキスタイル、金属など幅広いジャンルの89組。

もっとも多いのは陶芸作家。ここ数年では皮革作家も増えているそう。他にもガラスや金属、竹細工など、暮らしまわりで欲しくなるモノたちがあふれています。今年の出店作家をのぞいてみましょう

■陶芸/ATELiER SiMASiMA(山形)

小皿、マグカップ、ティーポットなど、粘土・釉薬・技法が異なる4シリーズの作品を作る「ATELiER SiMASiMA」さん

■陶芸/三温窯(秋田)

植物灰を原料とした釉薬を使った日用雑器を中心に製作する「三温窯」さん

■皮革/はきもの工房うえの(岡山)

「はきもの工房うえの」さん。通気性に富んだ天然皮皮を素材に、両足を採寸して足の構造に合う靴型を作ります

■金属/トントン工房ゆり介(北海道)

「トントン工房ゆり介」さんは、北海道で銅や真鍮を打ち出し、暮らしの道具・インテリアなどを作る鍛金工房です

■竹細工/工人船工房(長野)

真竹(マダケ)を使って、普段使いの籠類を製作する「工人船工房」さん。使い込むほどに艶やかになります

出店の基準は、趣味ではなく「生業としてものづくりに取り組んでいること」。そして、飲食ブースは17組が出店し、コーヒーやお菓子、地元食材を使ったお弁当などおいしいものもたっぷりと堪能できます。作り手と直接対話をして、作品づくりへの思いや製作秘話などを聞くことができるクラフトフェアは、「買う」楽しみも倍増し、モノへの愛着も深まりますよね。引き続き、出店者の中から何組かをご紹介しましょう。

岩手の作家たちは13組!

岩手からは13組の作り手が出店。県土の約8割を森林で覆われた岩手県は、広葉樹の種類が多いのが特徴です。特に、国産漆の7割を占める漆を使った漆器は岩手らしい木工品といえます。

■木工/漆掻き猪狩(岩手)

「漆掻き猪狩」さんは、漆の産地である二戸市浄法寺町在住の塗師。輪島で修業したのち、漆掻きの技を学ぶために浄法寺へ移住し、自ら掻いた漆を使った漆器づくりをしています。塗り重ねた漆と木目が美しいお椀は、スタンダードで使いやすいフォルムです

■皮革/PLOWS(岩手)

シンプルで飽きのこないデザインの革細工。イタリアンレザーを中心にした素材の雰囲気を最大限に引き出しています。作り手の「PLOWS」さんは、農業を営みながら革製品の製作に取り組んでおり、日常の暮らしで長く使えるアイテムを作り出しています

全国各地のクラフトをじっくりと

全国それぞれの土地で生まれたクラフトの数々。今回も遠方から多数の作り手がやってきます。京都、長野、愛知、高知、岡山など、作品を通して感じるさまざまな文化も楽しさの一つです。

■ガラス/チャイハナ(高知)

高知から参加の「チャイハナ」さん。ステンドグラスのランプ、小物、アクセサリーなど、外観の造形美はもちろん、万華鏡の不思議な映像の美しさにも驚かされます

■陶芸/さんちゃ窯(愛知)

「さんちゃ窯」さんも、はるばる愛知からの参加。シンプルな造形の中で、土を少し盛った細い一本の線がアクセントとなって、器に静かな存在感をかもし出します。少しブルーグレーがかった白いマット釉がスタイリッシュな印象に!

■テキスタイル/畑からそだてた布(福島)

福島から参加の「畑からそだてた布」さん。畑で栽培したカラムシの茎から繊維を一本一本手作業で取り出し染色して作った糸で布を織りあげ、さまざまなアイテムを作ります。まさに名前の通り! クラフト市初期から参加している作家さんです

■金属/Handwork Stilla(岡山)

岡山から初参加の「Handwork Stilla」さん。真鍮、Silver 、K10、K14などの金属・貴金属素材を使用したアクセサリーは、植物からインスピレーションを受けたモチーフや、植物から直接型取りアレンジした有機的なモチーフが特徴的です

「クラフト市 in どんぐりコロコロ」がスタートしたのは2003年。今や全国各地で趣向を凝らしたクラフトフェアが開かれていますが、当時はまだ珍しかったようです。「クラフト市 in どんぐりコロコロ」は、「クラフトフェアまつもと」のようなフェアを岩手でも開催できたら……という事務局・安部智穂さんの思いが、緩やかにつながっていった一つのカタチ。参加者も来場者も、事務局の安部さん自身も楽しめるイベントであるように、というストレートな気持ちで続けています。一足早く秋が訪れる岩手県。雫石町周辺にある温泉も楽しみがてら、9月は小岩井農場へ。クラフトと出合う旅をしてみてはいかがですか。

「CRAFT市 in どんぐりコロコロ 2018秋」
開催場所:小岩井農場まきば園駐車場エリア内ショップ
「どんぐりコロコロ」前「どんぐりコロコロの森」
開催日時:2018年9月16日(日)9時〜16時、9月17日(月・祝)9時〜15時
住所:岩手郡雫石町丸谷地68-82
TEL:019−692−3500(どんぐりコロコロ)
※入場無料 ※雨天決行ですが、荒天の場合は中止
URL:http://www.geocities.jp/craft_ichi/index.html

 

取材・文/水野ひろ子
岩手県在住フリーライター・エディター。岩手を中心に、北東北の食、街、地域の暮らし、工芸、地方ビジネス等の取材、企画編集物制作を行う。また、有志と立ち上げた編集ユニット「まちの編集室」にて、地方誌「てくり」を発行。ホームスパン作家とのコラボによる商品開発も行っている。

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