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【小網代の森】2017年三浦大豪雨の災害現場で「防災を学ぶ」

【小網代の森】2017年三浦大豪雨の災害現場で「防災を学ぶ」

小網代(こあじろ)の森は、三浦半島の先端にある、相模湾に面した約70ヘクタールの森。森の中央にある谷に沿って流れる「浦の川」の集水域として、森林、湿地、干潟および海までが連続して残されています。降った雨が川となり、大湿原をつくり、干潟から海へと流れるさまを見ることができる、関東地方唯一の「完結した自然状態の流域=集水域生態系」といわれています。生息するうえで森、川、海のつながりが必要なアカテガニをはじめとした、希少種を含む約2000種の生き物たちが多様な生態系を形成しています。

森の中心にある散策路を通って、森林から干潟へと続く自然の移り変わりを楽しむことができます

耕作放棄された小網代の森に、大規模なリゾート開発の動きが本格化したのは1980年代。ですが、この自然環境を失うことを惜しむ声が多く、地元市民を中心に「小網代の森を守る会」が1990年代に発足。数々の保全活動や調整を経て、2014年より、森は一般公開されました。現在は、NPO法人小網代野外活動調整会議による水路の管理や木々の間伐、草刈りなどの保全活動、自然観察イベントも開催されています。これらの活動は、公益財団法人かながわトラストみどり財団(URL:http://ktm.or.jp/)の会員になることで、誰でもサポートすることができます。

毎月第3日曜にボランティアウォークが開催されている小網代の森。9月は特別に「防災」をテーマにして開催されました。2017年9月の三浦大豪雨、その後の台風21号・22号で、この地域は大きな被害を受けました。1時間に87㎜という強烈な豪雨で、店舗や家屋が床上浸水、小網代の森では中央の谷で土石流が発生したのです。どのような被害だったのか、なぜ起こったのか、そしてこの場所はどういう土地なのか。水・土砂災害の現場でNPO法人小網代野外活動調整会議代表理事 慶應義塾大学名誉教授(生態学) 岸 由二さんによるレクチャーを受けながら、普段からの防災意識を高める“気づきと学び”のツアーが続きます。

湿原を抜け、干潟から海へと歩いていきます
満潮時の干潟、その向こうには小網代湾が

その後、外出時に災害に遭ったときに持っていたら役立つものを入れておく「防災ポーチ」を作りました。この日は、ケガをしたときの「バンドエイド」、束ねたり繋げたりして、持つ、支える、止血するなど実は用途が多い「輪ゴム」、水を運ぶ、腕を吊る、防寒にもなる、さまざまなサイズを揃えておきたい「ビニール袋」などを、ツアー参加者全員でポーチに入れて備えました。

小網代の森のシンボル「アカテガニ」。よ~く見ると……

小網代の森のシンボル「アカテガニ」。見えますか!? アカテガニの背中には、“スマイルマーク”があるんです!

●小網代の森
開場時間:4月から9月は7時~18時、10月から3月は7時~17時
NPO法人小網代野外活動調整会議HP URL:http://koajiro.org/

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