Close
ad-image
革の街【草加】を目指し、職人が集結して誕生したブランド「彩鞄」

革の街【草加】を目指し、職人が集結して誕生したブランド「彩鞄」

埼玉県草加市が、昭和10年代から約100年近く原皮の調達、鞣し、染色など皮革素材の生産が盛んであることは、草加市在住の方にさえあまり知られていません。”草加生まれのやさしい革を、いい製品を”という思いで生まれたのが、草加の皮革産業に携わる職人たちが集まって開発したブランド「彩鞄(さいほう)」です。1枚の皮が革に、そして靴や鞄になるまでには、実に約50もの工程が必要。そして、そこには何人もの職人が関わります。1枚の皮(革)を仕事場から仕事場へ、職人から職人へ、とリレーするようにして草加で生まれる「彩鞄」。携わっている職人たちの絆は固く、彼らは「Leather Town SOKA Project team」として活動を続けてきました。

草加市のレザーの特徴は、原材料の加工から最終的に製品化するまで、すべての工程を草加の中で完結させられること。現在、国内の革製品の原材料は8~9割を輸入品が占め、それがどこから入っているかは消費者にはわかりません。それを、皮革の生産者、携わった職人たちの顔が見えるよう取り組んでいるのです。

酵素脱毛という手法で革をつくる職人。米ぬかの中にある酵素を使って皮の毛穴を開き、毛を削り落とす昔ながらの手法

また、真のメイドインジャパンにもこだわり、本庄児玉「武州和牛組合」とも協力しています。武州和牛のエコレザーをはじめ、人にやさしく、環境に負荷をかけない”本当にいい革”を追求しているのです。エコレザーとは、製造から輸送、販売、再利用にいたるサイクルで環境負荷を減らすことに配慮しているレザーのこと。彩鞄というブランド名は”彩の国 埼玉”から「彩」の字を、革製品ということから「鞄」の字を、合わせてつけられています。

「豚革ベビーシューズ」草加市のふるさと納税の返礼品となっています。9800円(本体価格)

彩鞄のこだわりは金具をできるだけ少なく、裏地やファスナーもエコ仕様にするなど、徹底したものづくりを追求していること。新しいなめしや加工方法にも日々チャレンジしています。お米の油を用いたなめし加工もその一つ。手触りのよさは抜群で、植物性のなめし剤とお米の油を使うことで、完全に土に返すことができます。牛や馬、羊、山羊、鹿や豚、は虫類など、さまざまな革で素材提供が可能なことも多様な職人が集まる草加ならでは。原材料の手配から、染色、なめし、縫製、製品づくり、最終製品までを、草加市内と近郊でまかなうことができるのです。

すぐ顔が見える距離感で、それぞれの仕事場が繋がっている……。”草加レザー”の最大の特徴かもしれません。「革の街、草加にしたいんです」Leather Town SOKA Project teamの事務局の河合 泉さんは語ってくれました。

●彩鞄
URL:http://soka-saiho.jp/

取材・文/磯部らん
文筆業・マナー講師。日本酒やモノに関するエッセイや雑誌の取材記事、書籍を執筆。利き酒師として、日本酒と風呂敷・酒席でのマナーについての講師としても活躍。著書に『イラストでよくわかる おとなの「言い回し」』『正しい敬語どっち? 350』『イラストでよくわかる 敬語の使い方』『超入門 ビジネスマナー 上司が教えない気くばりルール』『人から好かれる話し方・しぐさ 基本とコツ』などがある。http://www.isoberan.com/

Close