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【飛騨高山】4/14~15「春の高山祭」で、飛騨匠の技を体感しよう!

【飛騨高山】4/14~15「春の高山祭」で、飛騨匠の技を体感しよう!

16世紀後半から17世紀が起源とされる、岐阜県高山市の「高山祭」。今年も4月14日(日)~15日(月)、日枝神社例祭「春の山王祭」が開催されます。

春の訪れを告げる「山王祭」。高山の桜も、いよいよこれからです。写真/@artificialeyes さんのInstagram投稿より

春の高山祭(山王祭)と、櫻山八幡宮の例祭で毎年10月9日~10日に開催される秋の高山祭(八幡祭)。高山祭とはこのふたつをさす総称で、日本三大美祭のひとつにあげられています。祭の起源は、飛騨の領国大名金森氏の時代(1585年から1692年)。高山祭には、動く陽明門とも称される「祭屋台」が春に12台、秋に11台曳き揃えられ、その絢爛豪華な姿を披露します。また、総勢数百名におよぶ祭行列が、闘鶏楽(とうけいらく)や裃(かみしも)姿の警固など伝統の衣装を身にまとい、お囃子や雅楽、獅子舞に先導され祭地域をまわります。夜になると、各屋台はそれぞれ100個にもおよぶ提灯を灯し、艶やかに夜の闇を飾ります。屋台の起こりは1718年頃といわれ、巧みな人形の動きを披露するからくり奉納や、仕掛けが施された戻し車など、どれも日本遺産「飛騨匠の技・こころ」に認定された匠の技が生きています。飛騨人の意気が高まる高山祭は、高山の揺るぎない誇りなのです。

●高山市公式観光ウェブサイト「高山祭」
URL:http://kankou.city.takayama.lg.jp/2000002/2000024/


行ってきました! 飛騨高山 「匠の技・こころ」に触れる旅

■白洲正子が「杓子の王者」とたたえた「有道しゃくし」

随筆家・白洲正子が、著書『日月抄』(世界文化社刊)の中で”杓子の中の王者”とたたえた「有道(うとう)しゃくし」をご存じですか。高山市久々野の有道地区に、江戸時代より伝わる木のしゃくし。冬の農閑期、主に汁用として作られてきた有道しゃくしは、温かみと機能美に溢れた”暮らしの道具”です。鍋の具材に刺さることなく形も崩しにくい、具材をしっかりすくえて逃がさない、鍋にあたったときの音は優しく傷もつきにくい、継ぎ目がないので軽くて丈夫……と、いいことずくめじゃないですか! その魅力、作り方を聞きたくて、数少なくなった作り手の一人「奥井木工舎」奥井京介さんを訪ねました。

「奥井木工舎」奥井京介さん
美しい木目、模様、形には、すべて理由がありました。まさに用の美!

●奥井木工舎
URL:https://mainichi-kotsukotsu.jimdo.com

>>「奥井木工舎」探訪 記事はこちら

■白洲正子と有道しゃくしのエピソードを、「長瀬茂八郎商店」で

文化文政時代に上二之町で創業、明治初期から現在の上一之町に店を構え、お茶と茶道具を扱う「長瀬茂八郎商店」。味、香り、色合い、すべてにおいて高い品質のお茶を販売しています。コクのある深みが特徴の「美濃 白川茶」は、とくに人気が高い。

「白洲正子さんは、木工漆芸作家の黒田辰秋さんとご子息の黒田乾吉さんと懇意にされていらっしゃいました。黒田さんには私どももお世話になっていたこともあり、ご自宅には私もうかがったことがあります。居間には一位笠(アララギの剝ぎ皮を組んで作った笠)や、陶芸家・河井寛次郎さんの器などが飾られていたのが印象的でした。鍋料理をふるまう際、黒田さんは有道しゃくしを愛用されていて、よく使われていました。白洲さんと黒田さんのご縁が、有道しゃくしへと結びついたのではないでしょうか」

七代目 長瀬茂八郎さん。「私どもの店の前を通る白洲正子さんの姿は、今も目に焼きついています」
店内に掛けられた、黒田辰秋作「茶所長瀬」

●長瀬茂八郎商店
住所:岐阜県高山市上一之町36
TEL:0577-32-0608
営業時間:9時~18時
URL:http://www7b.biglobe.ne.jp/~mosomoso/tea%20nagase/tea%20nagase1.html

■奥井木工舎「有道しゃくし」を扱う、民藝と古本と暮らしの店「やわい屋」

”やわう”とは、”準備する、支度する”という意味をもつ飛騨の方言。移築した築150年の古民家にご夫婦で暮らし、民藝と古本と暮らしの道具店を営む「やわい屋」店主の朝倉圭一さん。店内に並ぶのは、朝倉さんが作り手のもとを訪れ、惚れこんだ品々。朝倉さんの日々も彩る、飛騨高山の暮らしに寄り添う器や暮らしの道具です。「奥井木工舎」の有道しゃくしは、こちらで出合うことができます。

「奥井木工舎」有道しゃくし(飯杓子)
高山で活動するガラス作家、安土草多さんのランプシェード

●やわい屋
住所:岐阜県高山市国府町宇津江1372-2
TEL:0577-77-9574
営業時間:11時~17時
定休:木・金曜
URL:https://yawaiya.amebaownd.com/

>>「やわい屋」探訪 記事はこちら

■「やわい屋」から足を延ばして、ガラス工芸作家 「安土忠久」さんの工房へ

安土忠久さんの代表作「へちかんだグラス」

やわい屋のランプシェードが素敵で、安土草多さんが師事された、飛騨のガラス工芸作家・安土忠久さんの工房を訪ねました。草多さんのお父さまである忠久さん。白洲正子も愛用していた、忠久さんの代表作「へちかんだグラス」。”へちかんだ”とは、飛騨の方言で”歪んだ、曲がった”という意味。 自然のゆらぎを表現した、温もりを感じる吹きガラスです。

安土忠久さん。陶芸や染織などモノ作りに携わる友人が多かったこともあり、農閑期の仕事として1978年よりガラス工芸を始める

「白洲さんにお会いできたこと、白洲さんの周辺におられた漆芸作家の黒田辰秋さんや黒田乾吉さん、陶芸家の福森雅武さん、藍染作家の菅原 匠さんなど、皆さんから勉強させていただけたことが、モノ作りの人間として幸せだったと感じています」。安土忠久さんのグラスは、「飛騨コレクション くらしの制作所」で出合うことができます。

●飛騨コレクション くらしの制作所
URL:http://hida-collection.shop/

撮影/赤石 仁 取材・文/レアニッポン編集部

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