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【沖縄・宮古島】超レアなシャークバーガーを作る長嶺拓也さんに聞く、ルーツと意外な将来像とは?「K’s PIT DINER 宮古島」

【沖縄・宮古島】超レアなシャークバーガーを作る長嶺拓也さんに聞く、ルーツと意外な将来像とは?「K’s PIT DINER 宮古島」

前編:’50sアメリカンなダイナーで、絶品すぎる宮古牛バーガーを食べる「K’s PIT DINER 宮古島」はこちら

観光客が増え続けている沖縄県宮古島で、オリジナリティ溢れる本格的なアメリカンハンバーガーが大人気の「K’s PIT DINER 宮古島」。オーナーの長嶺拓也さんは宮古島出身ですが、大学進学のため愛知県へ。それからお店を宮古島にオープンさせるまでの十数年間には、紆余曲折があったようです。

「K’s PIT DINER 宮古島」オーナーの長嶺拓也さん
21歳で人生の岐路に…

「もともと、『K’s PIT』という店名は、僕の師匠である親方の店からいただいたものなんです」
長嶺さんが大学生の頃、大学の近くにあったお店が「K’s Pit」でした。好きな音楽とお酒が楽しめ、朝まで営業している理想的なダイナーだった「K’s Pit」に、長嶺さんは足繁く通っていました。その後、「K’s Pit」でアルバイトをすることになった長嶺さんは、いつか自分でハンバーガーを作るダイナーをやりたいと思うように。そしてついに21歳の時、大学を退学し社員としてその道を目指すのですが……
「3回遅刻してクビになりました。約束の時間になって家を出るという、宮古島での習慣がつい出てしまって…」

東京での修行時代、そしてアメリカへ

志半ばで「K’s Pit」を去ることになった長嶺さんは愛知から上京、飲食店にとどまらずさまざまな職業を経験します。人間関係や将来に悩みながら、まさに“人生修行”の日々…。3年ほど経ったとき、あらためて自分の目標に立ち返ったそうです。
「自分は何をしたかったんだっけな……そうだ、ハンバーガー屋をやりたかったんじゃないかと。そこで一念発起してアメリカに行って、ひたすらハンバーガーを食べました。結果、自分で作ったほうが美味いと自信がついちゃったんです(笑)」
帰国後、それまで独学だったハンバーガー作りをあらため、基礎から技術を学ぼうとあるお店で働き始めます。

名店「ファイヤーハウス」を経て、2度目の愛知、そして宮古島へ

文京区本郷にある老舗のハンバーガーショップ「ファイヤーハウス」。行列のできる超人気店でもあるこの店で、長嶺さんは副店長としてハンバーガー作りに明け暮れました。濃密なこの1年間で体得した技術や味が自分のルーツだと、長嶺さんは言います。
一方、袂を分けたかに見えた「K’s Pit」の親方とは、毎年連絡を取り合う仲だったそう。そして、このタイミングで「もう一度、愛知でやってみないか」と声をかけてもらうことに。
「嬉しかったです。あの時の借りを返せると、必死に働きました」と長嶺さん。約5年間「K’s Pit名古屋店」を任せられた後、目標だった35歳で宮古島に戻り、ついに2016年、「K’s PIT DINER 宮古島」をオープンさせるのです。

いつ出せるかわからない、超レアなシャークバーガー

「K’s PIT DINER 宮古島」のもう一つの目玉は、宮古島周辺で獲れるサメの肉をつかった「シャークバーガー」。

「シャークバーガー」600円

「直近1年間で、4か月ぐらいしか提供できませんでした。冷凍保存した肉が底をつけば、次に獲れるまでひたすら待つしかないんです」と長嶺さん。サメを仕入れられたら、InstagramやFacebook等で告知します。もちろん、売り切れてしまった時にも…。長嶺さん自身にもサメの入荷時期は読めません。まさに運次第! だからこそ、超レアなハンバーガーなのです。

この「シャークバーガー」のこだわりも、やはりオリジナルソース。当初はタルタルソースを試したこともあったようですが、何かが違う、最終的にはサメに合うソースを作ったのだそう。食べてみると、確かにサメに合う! サメのためのソースだ!と断言したい美味しさ。一口食べてわかるサクサク感、淡白なサメの肉とそれを引き立てるソースの味わい、そして次またいつ食べられるかわからないレア感とが相まって、他のハンバーガーでは味わえない感動があります。

後継者を育てることができたら、その時は……

今では、年間100万人を超える観光客に沸く宮古島。「K’s PIT DINER 宮古島」には、ここ1年でフランスや韓国などからわざわざ食べに来てくれるお客さんが増えているようです。まさに順風満帆な現在、将来の目標を聞いてみると意外な答えが。
「我が家は代々続く漁師の家系。だから、自分も将来的には漁師になりたいと思っているんです。かつての自分のように、ハンバーガー屋をやりたいという人がこの店に来てくれたら、自分の持っているものをすべて教えてあげたいですね。それができたら、心置きなく漁師になれます」

それが5年後なのか、あるいは15年後になるのかは誰にもわかりません。「あくまで流れ次第」と、ゆったり構える長嶺さんを見るにつけ、ああ、ここは宮古島なんだなぁということにあらためて思い至るのです。

次回訪ねた時にも、またシャークバーガーが食べられますように!

コースターやステッカーなど、オリジナルグッズも販売してます!

K’s PIT DINER 宮古島
住所:沖縄県宮古島市平良字下里517 山吉マンション 1F
TEL:090-1821-1098
営業時間:11:30〜23:00(L.O.22:30)
定休日:不定休
※営業時間は変更となる場合がございますので、休業日含めご来店前にご確認ください。

撮影・取材・文/レアニッポン編集部

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