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『竹崎コハダ女子会』でコハダ尽くしのフルコースを堪能!【酢飯屋・岡田大介さん】

『竹崎コハダ女子会』でコハダ尽くしのフルコースを堪能!【酢飯屋・岡田大介さん】

念願だった『竹崎コハダ女子会』の皆さまに会うため、佐賀県太良町竹崎に行ってきました。

竹崎は人口600人ほどの漁村。この地域でのコハダ漁は主に投網で行われますが、網から魚を外す時に素手で触れることがないので鮮度が抜群です。ただし小骨が多く、小さくてさばくのが面倒な印象があるため、実は地元ではあまり食されていません。

この現状を変えようと集ったのが、漁師の奥様方。『竹崎コハダ女子会』は、太良町竹崎地区のコハダ漁師の奥様が中心となって結成されました。地元で消費しているコハダを有効活用するため、勉強会をしたり、コハダの素晴らしさをアピールする活動をされています

さて、この日の会場は、『竹崎コハダ女子会』メンバーのお一人でもある合浦智子さんが坊守の光福寺さん。清々しい空間でのコハダ料理のおもてなしということでワクワクしていました。

「一昨日までは全くコハダの水揚げがなく、今日、料理として出せるコハダが準備できなくてどうしようかなーと思っていたら、昨日今日と水揚げあったんですよ!岡田さんラッキーですね!」

魚の神様、海の神様に感謝。ありがとうございます。魚運、持ってる男です。(自負)
そうこうしていると早速、一皿目が登場です。


まずは、「コハダの刺身」
鮮度の良いお魚を召し上がったことがある方ならおわかりだと思いますが、あのコリコリとした歯ごたえはじける感じ。コハダでこの歯ごたえは、通常流通されるコハダではあり得ません。まさに、鮮度レベルの違いを見せつけられた瞬間でした。


次は、「コハダのセゴシ」
こちらも、生のままのコハダを食べる食べ方の一つ。セゴシというのは、他のお魚でもやる調理法ではありますが、ウロコ、頭、ヒレ、内臓などをとったあとに、2~3mmの幅で魚を中骨ごと、ぶつ切りにするものです。骨ごと噛むので、刺身と違い食感や口の中で違和感を感じるわけですが、骨から透明な旨味エキスが出るので、刺身よりもセゴシを好む方も多いのです。


続いて、「コハダの酢の物」
ほどよく塩を振ったコハダに、キュウリと新玉ねぎと甘酢が絡まって、いつでも食卓に欲しい一品です。


こちらもまた、いつでも食卓に欲しい一品シリーズ、「コハダと人参の酢漬け」
鮮度の良い状態のコハダに敢えてしっかり目に塩をして身を引き締めてから、甘酢でしっかり締めてあります。

ところで、竹崎でこのコハダの酢漬けを食べた時、はじめは正直、味が濃すぎると思いました。こんなに鮮度が良いコハダが手に入るのに、なぜこんなに塩を何時間もして酢も甘めに強く締めるのか、と。
しかし、気づいたのです。酢飯とコハダを一緒に食べない場合、身が引き締まるほどにしっかりと締めたコハダを皮ごとよく噛んで食べているほうが、コハダの旨味がジュワジュワと押し寄せてくるからなんだと。

しかしこの気づきも、「コハダの押し寿司」を食べて再度覆されます。


「コハダの押し寿司」
しっかり締めたコハダは、お寿司にしても美味しいのです! コハダは、とことんお寿司と相性が良い魚なんだなと思いました。

さて、ここからは怒涛のコハダ料理が続きます。


「コハダの南蛮漬け」
完全に美味しいです。


「コハダの蒲焼き」
銀座のお寿司から、子供達のご飯のおかずにも、どちらにも変身できるコハダ様。


「コハダの串揚げ」
トマトやチーズをコハダでくるりと巻いて揚げてあります。家庭の魚料理にサラッと組み込めるのがコハダの魅力です。


「コハダの天ぷら」
ふわっふわ。白身??光り物??空気?? コハダを揚げると小骨を感じなくなるのはもちろん、身は驚くほどにふわっふわで何枚も食べてしまいます。


「コハダの塩焼き」
これがなんとも美味い!! 焼くのはNGというコノシロの都市伝説は、完全なる迷信。
焼いたコハダ、コノシロは美味しいですよ!!!

どのコハダ料理も美味しかったです。コハダのフルコース、本当にご馳走さまでした!

最後に、コハダの栄養について。
コハダは積極的にとりたい成分がいっぱい詰まった魚です。酢で〆ると気にならなくなりますが、じつは小骨が多いので、中骨を除いた3枚おろしであってもカルシウムが豊富。血栓症の予防、血中中性脂肪の低下などの作用があるEPAやDHAもたっぷり。また、カルシウムの吸収をよくするビタミンDや抗酸化作用の強いビタミンEも多く含み、動脈硬化や骨粗しょう症などの生活習慣病予防におすすめの魚と言えます。
コハダこそ、家庭料理として日常的に食べるべきお魚だと思います。
皆さんのご家庭でも、ぜひチャレンジしてみてください!


岡田大介 1979年 2月2日生まれ。寿司職人歴22年目。東京都文京区・江戸川橋駅近くにて完全紹介・予約制の寿司屋「酢飯屋(すめしや)」を営む。また、日本各地の郷土寿司を習い、継承することをライフワークとしている。 撮影:reiko masutani

酢飯屋
URL:http://www.sumeshiya.com/

※この記事は「酢飯屋」ブログの記事を再構成しています

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