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レア・コマツ 乗り物編【石川県・小松市】

レア・コマツ 乗り物編【石川県・小松市】

小松市は石川県南部の日本海に面した市。それは知っている。防衛省が管理している空港があって、金沢に行く際に経由する。それも、知っている。加賀藩ゆかりの小松城跡があって、文化も栄えていた。なんとなく知っている。世界的な建設機械メーカーである「コマツ(小松製作所)」も、小松である。確かに知っている。
しかし、それ以外のこととなると、なかなか小松市のことは思いつかない。飛行機なら羽田から60分、新幹線が延伸したらますます都心からも近くなるのに。しかも、実は小松はレアの宝庫なのに。

小松空港は俗称で、実は航空自衛隊小松基地と民間航空が滑走路を共用する飛行場で、後者のターミナルビルなどの施設の通称として「小松空港」と呼ばれています。その小松空港の駐車場を挟んだ向かい側に飛行機好きにはたまらない、日本海側では唯一の航空博物館「石川県立航空プラザ」があるのです。

館内には実機も多数あり、時系列に航空機の歴史を知ることができます。また、航空機の飛行原理や飛ぶための仕組みがわかりやすく掲示されています。あのブタの飛行機乗りのアニメ映画に出てきた同じ設計者の飛行機の実機も展示されていました。

映画『紅の豚』で登場した飛行機と同じ設計者カーチスの飛行艇。入り口に鎮座
館内に展示された実機の数々

館内は飛行の仮想体験ができるシミュレーターもあり、経験豊富な元パイロットの指導のもと小松空港周辺の仮想運航体験ができます。これがかなりリアル。それもそのはず、実際に航空会社が使用していた実物のYS-11のシミュレーターだからなのです。離陸、着陸、方向転換、アップダウンの方法など一通りのレクチャーを受けます。シミュレーターのコックピットに座り、小松空港から離陸して、周遊して戻ってくる約10分のフライト体験。やっているうちに、航空機の運航原理的なことはなんとなく理解することができました(特別に墜落体験まで!!)。

シミュレーターのコックピット。かなりリアル
シミュレーターの窓に映し出されたのは小松空港から周辺の映像。副操縦士との共同作業

そして、航空プラザでは現在、旧政府専用機の貴賓室の実物を展示することが決まり、準備を進めているそうです。展示されるのは日本では唯一ここだけ、ということです。
また、1階実機展示場には天候に関係なく遊べる国内最大級の飛行機型遊具を備えた子供広場「ぶ~んぶんワールド」があります。

「ぶ~んぶんワールド」の飛行機を模したかなり大きな遊具。子供たちが楽しそうに走り回っていました

空港に早く着いてしまったときの時間つぶしにはうってつけで、かつ小松空港の歴史なども学ぶことができます。

石川県立航空プラザ
施設案内や料金などの詳細はこちら


飛行機ときたら、次は世界最大級のダンプトラックを国内で唯一展示する「こまつの杜」へ。世界に名だたる建設資材メーカーであるコマツは、いち早く機械メーカーから「スマートコンストラクション」の考えのもとモノのデータをICTでつなぎ、現場のすべてを見える化し、安全で生産性の高い「未来の現場」を創造するソリューションを提供する会社へと転換し、ビジネス的にも大注目の企業です。そのコマツの象徴的な建設機械の一つである超大型の930Eダンプトラックの実車が日本で唯一展示(というには大きすぎ)されており、運転席に座ることもできます。

日本で唯一の930Eダンプトラック。タイヤの横の人と比べると大きさがわかります

その大きさは想像を絶するもので、データやスペックだけではピンとこないし、比較対象がなければ大きさを実感できません。ちなみに、タイヤは1台につき6本。1本あたりの金額は高級車1台相当。ということはつまり、タイヤだけで家が買えるってこと?? かなりの消耗品なので、半年くらいで交換しなければならず、注文してもしばらく納品待ちとのこと。世界中からの需要があるようです。ちなみにタイヤ1本で、約80tの重量を支えることができるとのこと。その重量、テトラポット4個分(なんのこっちゃ!)。

巨大なタイヤは人の背丈の約2倍!!

また、展示されていた実車はアメリカやチリで約10年間使用され、すでにリタイアしたのですが、走行距離はなんと120万キロ、走行時間60,000時間!!(先日私が下取りにだした15年乗った車の走行距離は12,000km・・・) ちなみに、燃料はタンクに1回あたり軽油4,542ℓで満タンになるそうです。ドラム缶22.5本分です。
積載能力も凄まじく、アフリカ象(約6t)なら50頭、相撲の力士(約180kg)なら1,650人、小学生(約40kg)なら7,400人乗せることができます。重量だけで考えれば、小松市内の小学生全員を運ぶことができるそうです。
そして、肝心の車のお値段はなんと約5億円! 走行距離、スペックなど考えたら思ったより安い、と思いましたが、仮に買ったとしてどこに駐車すればいいのか・・と間抜けな想像ができる楽しい車でした。

930Eのスペックと歴史
昔のブルドーザーは黄色ではありませんでした

敷地内には、コマツ旧本社建屋を再現した地上2階建ての建物があり、「わくわくコマツ館」として、1階は建機の仕組みや科学の不思議を体験しながら学べる展示場「ケンケンキッキファクトリー」、2階は地元教育関係者やNPO法人「みどりのこまつスクスク会」、コマツ粟津工場OB会などの協力で、子供向けに理科や科学、ものづくりに興味を持ってもらえるイベントを行う教室となっています。企業としてのコマツを垣間見ることができます。

「わくわくコマツ館」の裏手にはコマツ創業者・竹内明太郎像。高知県出身、元内閣総理大臣・吉田茂の兄なのです
「わくわくコマツ館」1階のギアワールド。さまざまな建設機械の活躍シーンをジオラマで紹介しています

こまつの杜
URL:https://www.komatsunomori.jp/


コマツのダンプトラックときたら、次は日本自動車博物館。そう、小松は乗り物好きにはたまらない街なのです。
日本自動車博物館は、創設者・前田彰三により1978年に日本で初めての自動車博物館として誕生しました(1995年に今の場所に移転)。12,000㎡の展示空間は3フロアからなり、約500台のクラシックカーが展示されています。ほとんどの車に、エンジンが積み込まれた状態で保存展示されています。外車はもちろん、日本車も多く、記憶にある数々の車にノスタルジーを感じました。

故ダイアナ妃が実際に乗車されていたロールス・ロイス。この車には柵がなく、近寄ることが可能です
懐かしのシビック!
日本初の女性向けの自動車。かなりレア
歴代クラウン。「いつかはクラウン」、昭和の生活を言い表す名コピー
未だに毎年車検を通しているので、公道でも走ることができるバス! ナンバープレートも本物!
トヨタのエンブレムが漢字!! これもかなりレア!!
ガルウィング。手前のメルセデスは石原裕次郎さんが乗っていたのと同じ型。日本に3台しか入らなかった車。奥は、下着メーカーのワコールが開発したスーパーカー。これは相当レア!!
ガルウィング!! カッコイイ!! ナンバープレートは車の製造年になっています
ワコールのスーパーカー! 激レア!
ルパン三世が映画で乗っていたのと同じ型のフィアット。1973年製
こうやって見るとミニカーのようですが、壮観!!
日本を代表する名車、トヨタ2000GT。前期、後期モデルを一堂に展示!

日本自動車博物館
URL:http://mmj-car.com/


どの施設も空港から近く、車などの移動手段があれば、半日ではしごすることも可能です。北陸工業地帯の一翼を担う小松市の底力を、こうした施設で知ることができます。

そして、小松市で働く人々の胃袋を満たしてきたソウルフードが「小松名物 塩焼きそば」です。市内の数々の中華料理店で提供する名物焼きそばは、基本的には生麺をソースではなく、たっぷりの野菜と出汁や塩で炒めたシンプルだけど食べ飽きない炒めそば。店ごとにこだわりポイントが異なるそうです。

中でも代表的なお店の一つである「餃子菜館 勝ちゃん」。こちらでは「炒めそば」として塩焼きそばを提供。餃子との相性も抜群でした。

小松市民にはおなじみの看板
王道餃子。パリッとして、美味しい!
塩焼きそばの勇姿。ビールが飲みたくなりました

餃子菜館 勝ちゃん
住所:石川県小松市土居原町395
TEL:0761-22-4077
営業時間:11:30~14:00(L.O.13:30)、17:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:水曜

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