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【広島】「あなごめし弁当」はココで食べる!「 あなごめしうえの」店主おすすめのレアスポット4選【駅弁】

【広島】「あなごめし弁当」はココで食べる!「 あなごめしうえの」店主おすすめのレアスポット4選【駅弁】

全国各地で豪華な観光列車がデビューし、鉄道の旅の選択肢も増えつつある昨今。改めて注目されているのが「駅弁」です。

広島の駅弁といえば一番にあがるのが、「あなごめし弁当」。テレビや全国誌でもたびたび紹介され、レアというよりはド定番の駅弁ですが、まだまだ知られていないトリビアもあるんです。

まずは、あなごめし弁当の基本情報から。あなごめし弁当を作っているのは、JR山陽本線・宮島口駅から宮島フェリー桟橋へ向かう途中の通りにある「あなごめしうえの」。店主の上野純一さんのご実家だった建物です。お弁当はすべて、ここの厨房で製造されています。

あなごめしうえのの店先には、あなごめし弁当販売専用の窓口があります。お弁当の予約もできるので、宮島へ向かう途中で予約しておいて、帰りに受け取るなんてこともできます。

ここ以外に、広島市中心部にある百貨店・三越の地下1階の支店(イートインあり)やJR宮島口駅、JR広島駅「ekie(エキエ)」駅弁特設コーナーでも購入できます。いずれも売り切れ次第、販売終了となるので前日までに予約しておくか、その日の午前中のうちに購入しておくのがマストです。

あなごめし弁当が100年以上愛される理由

あなごめし弁当の人気の秘密は、蒸すことも煮ることもせず、ただじっくりと秘伝のタレで焼き込む穴子と、その穴子の旨みがじっくりゆっくりしみ込んだ“醤油味飯”の美味さに尽きます。調湿効果の高い経木の弁当箱の中で、時間が経つほどにご飯の余分な水分が抜けて穴子の旨みをしっかり味わえるのです。

写真提供:あなごめしうえの

また、あなごめし弁当といえばこのレッテル(包み紙)にも注目です。明治・大正時代の世相を反映した広告や、調理日時を示す日付印など当時を忠実に再現した懐古的なデザインは、旅情を盛り上げるには十分すぎるほど。レッテルは全部で12種類マチの部分には、上野さんが編集した宮島にまつわる逸話や豆知識などがそれぞれ記されており、全種類集めるとかなりの宮島通になれるとか!?

台風がきっかけ!? ︎あなごめし弁当誕生秘話

あなごめし弁当は現店主の上野さんの祖父にあたる上野他人吉さんが、宮嶋駅(現在のJR宮島口駅)が開通した翌年の明治31年に、駅売り弁当として販売したのが始まりです。

写真提供:あなごめしうえの

宮島でお米の商いをしながら、宮島口で茶屋も営んでいたという他人吉さん。当時、宮島近海でたくさん獲れた穴子で作る、今でいう宮島島民のソウルフード「穴子どんぶり」を弁当に改良して販売することを思いつきます。

穴子どんぶりは白飯だったそうですが、それを穴子のアラで炊き込んだ醤油味飯にしたことで「これはうまい!」と大評判になり、宮島名物として広く知られるようになりました。

実は他人吉さんが醬油味飯にすることを思いついたきっかけが、販売用の米が台風のため海水につかってしまい、それをどう処理しようかとなったときに味飯にするという発想につながったとか。きっと、発想力豊かでセンスのある方だったのですね。

あなごめし弁当を食べるならココ!

駅弁というからには新幹線や電車内で食べるのが王道ですが、訪れた現地で旅の風情を感じながら食べるお弁当もまた格別のはず。せっかくなので、宮島界隈を知り尽くした上野さんにおすすめの弁当スポットを教えていただきました。

(その1)宮島口/みやじまぐちの想い出shop epilo

気候のいいシーズンに自然の中で食べる弁当は格別ですが、暑い夏や寒い冬は快適な室内でゆっくりいただきたいもの。こちらはあなごめしうえのと同じ敷地内にある、蔵を改装した知る人ぞ知る古本カフェ「みやじまぐちの想い出shop epilo(エピロ)」。あまり知られていませんが、実はここでワンドリンクオーダーすると、あなごめし弁当を食べることができます。

2階はカフェスペース兼古本図書館になっていて、ここでお弁当をいただくことができます。趣味のいい本や雑誌も自由に閲覧できます。

夏には冷たいお茶、冬には温かいお茶を一緒に出してもらえますよ。

ワンドリンクオーダーのコーヒーを食後にいただきながら、ゆっくり旅の疲れを癒やすのもいいですね。

(その2)宮島/フェリーのデッキ


次のおすすめスポットは、宮島口桟橋から宮島に渡るフェリーの中。
宮島への陸路はなく、交通手段はフェリーのみ。宮島松大汽船とJR西日本宮島フェリーの2社のフェリーが通常は15分おき、繁忙期は10分おきに代わる代わる出航しています。

いずれのフェリーもデッキに椅子があるので、ここに座って世界遺産の宮島・弥山の山並みと瀬戸内海を眺めながら食べるのはいかがでしょう。ただし乗船時間は10分ほどしかないので、早食い覚悟で(笑)。

(その3)宮島/誓真大徳頌徳碑

いくつか教えていただいた中でも「とっておきの場所」と上野さんが太鼓判を押すのが、宮島土産に欠かせない杓子(しゃくし)を宮島に広めたとされる「誓真大徳頌徳碑(せいしんだいとくしょうとくひ)」のある公園。明治31年に建立されたとのことで、奇しくもあなごめし弁当と同じ時を経ているのだそう。

ご覧のとおり、高台から宮島の長閑かな街並みと穏やかな瀬戸の海が一望できます。桜の木がたくさんあるので春はお花見、秋は紅葉を楽しめそう。

左前方には、かの豊臣秀吉が建立したという千畳閣(豊国神社)や朱色が美しい五重塔の姿も。宮島の見どころをすべて押さえられる、まさに知る人ぞ知るビュースポットです。

素晴らしい景色の中でいただくあなごめし弁当、思わず箸が進みます。それにしても、何度食べても飽きのこない味わい。これも長年愛され続ける秘訣ですね。

(その4)宮島/海岸通りのベンチ

最後のおすすめは海岸通り沿いのベンチ。目の前に遮るものは何もなく、ただ穏やかな海が広がります。

店先で受け取ってから2時間は経過していますが、“冷めても美味しい”のうたい文句どおり、穴子もご飯も味が引き締まって美味しい!


こちらで食べるときはくれぐれも弁当めがけて寄ってくる鹿にご用心。かわいい顔につい心許しそうになりますが、腹ぺこの鹿はなかなかの強敵です。

いかがでしたか?
穴子の旬は秋の終わり、10月末から11月にかけて。安芸の宮島は紅葉も美しいので、この時季を狙って訪れてみるのもいいですね。ぜひ「あなごめしうえの」の、本物のあなごめしを味わいに訪れてみてください。


あなごめしうえの
住所:広島県廿日市市宮島口1-5-11
営業時間:弁当9:00~19:00、食堂10:00〜19:00(水曜のみ〜18:00)
定休日:無休
URL:https://www.anagomeshi.com/

あなごめし弁当のサイズと価格  ※すべて税抜き・2019年9月現在の価格です
・ミニあなごめし弁当 1400円 1/2サイズ
・小サイズあなごめし弁当 1750円 3/4サイズ
・レギュラーあなごめし弁当 2000円 基本サイズ
・特上あなごめし弁当 2500円 3/2サイズ

みやじまぐちの想い出shop epilo
住所:広島県廿日市市宮島口1-5-11
営業時間:平日10:00~18:00、土日祝日10:00~19:00
定休日:不定休
URL:https://epilo.net/

光明院 誓真大徳頌徳碑
住所:広島県廿日市市宮島町401

撮影・取材・文/イソナガアキコ
約10年のWEBディレクター業ののち、2014年よりフリーライターとして活動。WEBや雑誌のインタビュー&取材記事や、中国・四国を中心とする観光記事を執筆。撮影を含む仕事も増える中、カメラ熱も上昇中。2019年、ブックイベントや本屋トークショーを主宰する「あいだproject」を創立、ただ今、こちらも精力的に活動中。

編集/くらしさ

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