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【山梨・南アルプス市】地元民がこぞって推薦する「南伊奈ヶ湖」の紅葉がすごい

【山梨・南アルプス市】地元民がこぞって推薦する「南伊奈ヶ湖」の紅葉がすごい

山梨県は富士山を筆頭に、八ヶ岳や南アルプスなど多くの山々が連なり、日本でも有数の山岳県です。秋になると辺り一面が赤や黄色に色づき、美しい紅葉を見ることができます。

本当は教えたくない、隠れた紅葉スポット

そんな山梨県で、富士山でも八ヶ岳でもない穴場な紅葉スポットといえば、地元民が口を揃えて言う南アルプス市の「南伊奈ヶ湖」。知る人ぞ知る湖で、穴場中の穴場なんて声も聞こえてくるほど、世の中にはまだあまり知られていません。今回はその周辺にもスポットを当て、紅葉の風景を先駆けて紹介していきましょう。

周りの自然が湖面に映る幻想的な世界が広がります(写真提供:南アルプス市観光協会)

南アルプス市は、北岳や間ノ岳など南アルプスの名峰に囲まれ、スモモやさくらんぼなど果物の生産が盛ん。「南アルプスユネスコエコパーク」に登録されている場所でもあります。南伊奈ヶ湖は、そんな環境に恵まれた櫛形山の中腹に位置する「県民の森」と呼ばれる保健休養林の敷地内にあり、周りには森林科学館、キャンプ場などの施設が点在。湖を一周できる遊歩道や、甲府盆地を見下ろす展望台が設置されています。

標高は890m。中部横断自動車道・南アルプスICから車で20分ほど山道を走ると、目的地が現れます。ちょうど湖と反対側に駐車場があるので、車はそちらに停めましょう。

看板があるので、見落とさないように

道路沿いではあるものの、森の中から突然現れたように目の前に飛び込んでくる南伊奈ヶ湖は、周りの静けさと相まって、神秘的な雰囲気を漂わせています。湖は足元より低い位置にあり、上から見下ろすように湖面が広がります。実は、南伊奈ヶ湖の上部にはもう一つ「北伊奈ヶ湖」があり、2つをまとめて「伊奈ヶ湖」と総称されている人工湖なのです。

スラックラインの開催場所として人気がある北伊奈ヶ湖(写真提供:エコパ伊奈ヶ湖)
静かに時を刻む風景

湖を一周できる遊歩道を歩いてみると、落ち葉を踏む足音しか聞こえず、自然をより一層身近に感じさせてくれます。湖に覆いかぶさるように生育しているカエデ、ミズナラ、カツラの木々が赤色に染まり、深緑色に輝く湖面に映し出されます。その美しさは、絵画のように時を止め、人々の心に深く刻まれます。

1周するのに10分程度かかります(写真提供:南アルプスのしずく)

ベンチに腰を掛け、対岸の人々がカヌーの練習をしているのを遠目に見ながらひと休みしていると、白鳥が一羽まるで愛嬌を振りまくかのように近づいてきます。白鳥は多くの人のSNSに登場していることもあって、今では南伊奈ヶ湖の象徴であり、美しい紅葉に一役買ってくれる存在。湖には鯉もいるので、リピーターがエサを持参して与えている光景も目にします。

優雅に泳ぐ白鳥は南伊奈ヶ湖の人気者(写真提供:南アルプスのしずく)
キャンプもBBQも祭りもあり! 賑わい始める湖

そんな南伊奈ヶ湖、超がつくほどの穴場スポットではありますが、そのあまりの美しさに紅葉の時期になると、県外ナンバーをちらほら見かけるまでに知名度が上がってきました。特に、最近はキャンパーの間で話題になっていたり、スラックラインの開催場所になっていることから20代、30代の層にもじわじわと人気が出つつあるそうです。

南伊奈ヶ湖と北伊奈ヶ湖のちょうど間にある「エコパ伊奈ヶ湖」は、伊奈ヶ湖を管理し、日帰りBBQ、キャンプ・テントサイト、コテージを保有し、楽しみながら学ぶことができる「森の体験プログラム」を提供している施設。

湖を管理する「エコパ伊奈ヶ湖」の専門スタッフによるカヌー体験が可能

この「エコパ伊奈ヶ湖」の周辺ももちろん、赤や黄色で彩られた景色を作り出します。併設されるレストハウス「伊奈ヶ湖」の大きな窓ガラスの向こうにも、色づく木々が広がり、コーヒーを飲みながらホッと一息できる空間が広がります。

県民の森を管理している「エコパ伊奈ヶ湖」。この周辺では唯一の施設
こちらの窓からは黄色に色づく紅葉が見られるそう。本日の手作りケーキセット(コーヒーor紅茶)680円(税別)

11月初旬には、南アルプス市による「紅葉祭」が開催され、賑わいも紅葉も最高潮を迎えます。当日は伊奈ヶ湖をメイン会場に、各種ステージやライブ、体験教室などが催されます。同時開催される「P-1グランプリ」は、桃・スモモ・ぶどうなど市内で収穫された3種類のピューレや南アルプス市産の果物を使用した土産品コンテストで、2019年で3回目を迎えます。市内の洋・和菓子店等10組の新商品を食べ比べして来場者が投票し、グランプリになった商品は市が土産品として認定。一般販売も行い、南アルプス市の活性化を担う一つになるそうです。

紅葉祭ではスラックライン体験もできます(写真提供:エコパ伊奈ヶ湖)
市内の飲食店によるフードコートも登場(写真提供:南アルプス市観光商工課)

南伊奈ヶ湖での過ごし方はドライブ、BBQ、アクティビティなどいろいろ。
そして、赤や黄色に山を染める素晴らしい紅葉を落ち着いて楽しめるのも魅力です。それぞれの色が幾重にも重なり、刻々と景色を変えていく南伊奈ヶ湖。爽やかな風に包まれながら、美しい紅葉を見に訪れてみてはいかがでしょうか。

南伊奈ヶ湖
住所:山梨県南アルプス市上市之瀬1760

紅葉祭
日時:2019年11月2日(土)10:00~15:00(森林科学館前 芝生広場)
※P-1グランプリへの参加費は500円(先着200名)


取材協力/
●エコパ伊奈ヶ湖
TEL:055‐283‐8700
URL:https://ecopa-inagako.jp/

●南アルプスのしずく
URL:https://sites.google.com/site/nanarupusunoshizuku/

●南アルプス市観光商工課・観光協会

取材・文/平岡宏枝(anlib株式会社)
山梨県在住。anlib株式会社に籍を置き、毎日を楽しく幸せに過ごせるような“小さな発見”を大切に、日々アンテナを張り巡らせています。福祉の視点から山梨を伝えるフリーマガジン「anko」編集スタッフ。

編集/くらしさ

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