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「しまなみ海道サイクリング」だけじゃない! 愛媛・今治のご当地スイーツを巡るポタ旅

「しまなみ海道サイクリング」だけじゃない! 愛媛・今治のご当地スイーツを巡るポタ旅

愛媛県今治市といえば、本州四国連絡橋「瀬戸内しまなみ海道」の四国側の玄関口。他の本四連絡橋と違い原付バイクや自転車、徒歩でも利用できるとあって、とりわけサイクリストの聖地として、日本はもちろん世界中から愛好家が集まっています。事実、台湾発の世界的自転車メーカー「ジャイアント」創業者の劉金標会長はしまなみ海道をいたく気に入り、尾道と今治に同社のオフィシャルショップをオープンしたほど。

今治駅直結の「ジャイアントストア今治」では誰でも手軽にレンタサイクルを利用し本四連絡橋へと繰り出すことができますが、なにも今治の魅力は島だけではございません。市内でも今治城をはじめ、丹下健三建築、地元B級グルメの数々が目白押し。特に世界最古のサイクリングイベント「パリ・ブレスト・パリ」にちなんだ車輪状のフランス銘菓「パリ・ブレスト」にヒントを得た「今治(バリ)ブレスト」が市内各所のカフェやベーカリー、菓子屋で楽しめると好評だとか。定番のしまなみ海道サイクリングではなく、あえて今治市内を自由気ままに自転車でポタリングする旅に、ライター熊山 准のアバターぬいぐるみ・ミニくまちゃんが出かけてきました。

「ジャイアントストア今治」だよ!

旅の始まりはJR今治駅から。松山空港からは乗合タクシー(要予約)や、JR予讃線を使っておよそ1時間半の道のりです。近頃は成田空港からLCCも就航しているので(最安値だと片道5000円以下!)、旅の予算もぐっと抑えられます。

今治店でしか売っていないジャージ。しまなみ海道の手ぬぐいもあるよ

まずは、駅直結の「ジャイアントストア今治」でサイクルをレンタします。ガチンコのロードバイクに乗っていない方でも、クロスバイクやEバイク(電動アシスト自転車)もあるのでご安心を。ちなみに料金はクロスバイクで日帰り4000円、1泊2日で6500円(ともに税別)。ヘルメットやキーチェーン、保険料も込みなので、まさに手ぶらで楽しめます。

あんよが短いのでサドルをもっと低くして〜

バイクのフィッティングが終わったら、いざ出発! 駅前の大通りを港に向かって走れば、すぐさま今治市役所です。ここは今治市公会堂、今治市民会館、今治市庁舎など、同地に縁の深い世界的建築家・丹下健三(代表作:国立代々木競技場、東京都庁ほか)による作品が一堂に会するマニア垂涎の一角。逆スラントした公会堂のファサードなんか、『ウルトラマン』の科学特捜隊の基地みたいでカッくいい!

他にも、伊東豊雄、隈 研吾、原 広司、谷尻 誠など有名建築家の作品が点在する今治市。建築しばりで巡ってみるのもいいかもしれんね
バリバリ今治城

そして、もうひとつ忘れてならない名建築が今治城。築城のプロフェッショナルとして、あの加藤清正と肩を並べたという、伊予国今治 20万石の城主・藤堂高虎が築いた名城だとか。

瀬戸内海の海水を引きこんだ広大なお堀には、クロダイがゆうゆうと泳いでいますが、残念ながら釣り禁止

今治城の見どころは三大水城に数えられるお堀をはじめ、大理石を用いた見事な石垣、豊富な歴史的資料など数々ございますが、やっぱりポップなのは天守閣からのビュー。今治市内はもちろん、しまなみ海道や四国山脈をぐるっと望めます。

やっぱり観光地には記念メダルが欠かせないよね〜。で「なんで買っちゃったんだろう?」って後悔するよね〜。それでもガッコンガッコン!(打刻音)
遠くに見えるのは来島海峡大橋だよ
いつか登りたい、四国最高峰にして日本百名山の石鎚山。実は西日本一の山でもあります

今治駅から今治城まで、ポタリングの雰囲気。自転車を漕ぎつつ息を殺して撮影しているため、フンフンと鼻息がもれているのはご容赦ください。途中、今治商店街にナカムラコーヒーもございます。

とまあ、名建築なら枚挙にいとまがない今治市ですが、気になるのはやっぱりスイーツ&グルメですよね〜。お待たせしました、「今治(バリ)ブレスト」を一気に3店舗ご紹介します!

その前に今治ブレストのコンセプトをご説明しておきましょう。

・自転車の車輪をイメージさせるリング状のスイーツ
・今治産の食材を使っていること
・今治市とかかわりのあるお店で販売すること

この3つをクリアするスイーツこそが、今治ブレストなのです。ちなみにリング状のお菓子だと「10円のチョコがけドーナツ(数字合わせのくじ付き)」(メーカー不詳)、「ヤングドーナッツ」(ミヤタ)、「ドーナッチョ」(森永)が好きだったナァ。

店頭にはしっかり駐輪スタンドも

今治銀座商店街にあるカフェ「A cup of…ナカムラコーヒー」で提供される今治ブレストは、リング状に焼いたパイにバニラアイスとレモンマーマレードをのせた一品(800円)。その上に、アフォガードよろしく熱々のエスプレッソをかけるのが楽しい!

トロトロトロ〜。ちなみにドリンクとセットの場合、ドリンク代+400円

商店街には今なお魚を行商するおばあちゃんがいたり、カフェの裏手には今治城の外堀が残っていたりと、往時の今治の活気をしのばせる雰囲気も味わえます。

自身も自転車乗りという中村さんとパチリんこ。いわゆる町の巨匠ゆえ、あえてモノクロの肖像にしてみました(以下同)
いまどきタバコがガンガン吸える、カフェも併設している西洋菓子ツカサ

続いては駅から約4.6km。今治で40年近く愛されている「西洋菓子ツカサ」で、テイクアウトのみで販売されている今治ブレスト。車輪を模した軽い食感のシュー皮に、カリカリメレンゲ、フルーツのガナッシュ、そして自家製コンフィチュールをサンドした焼き菓子です。

撮影時は瀬戸内産レモンと今治産いちごの2種類(324円/個)。日持ちするため贈答用に人気で、ゴッソリ買われて品切れになることもあるそう
なんだかんだで、実家を継がざるをえなくなったという3代目のパティシエ・永井宏和さん。教えてもらった愛南町の絶品生牡蠣は、いつか食べにいくよ!
東京にあっても不思議じゃないほど造り込まれた、「バレルコーヒーアンドロースターズ」。駐輪スタンドもあるよ

最後は倉庫をリノベしたおしゃカフェ「Barrel coffee & roosters」。実は、ナカムラコーヒーの豆はこちらで焙煎しているんですって。同店で供されるのは、香ばしいパイ生地に、濃厚なアイスがサンドされた常時2種類の今治ブレスト(450円)。一見、主役は「チョコレート&ラズベリー」「塩キャラメル&ナッツ」(取材時)などのアイスかと思いきや、バターの香りが漂うサクサクのパイ生地こそが白眉! 個人的には3店舗中いちばん大好きでしたかも。

パイは自家製。だから香ばしいのね!
カワイコちゃんもいます
オーナーの高橋さんとパチリんこ。単純に、地方都市で本格的なコーヒー文化を定着させた熱意とセンスに脱帽です
約50年前、市内の中華料理店のまかない料理として生まれ、今では60店舗で提供されている「焼豚玉子飯」

とスイーツ続きの今治ポタリング旅ですが、しょっぱいものも食べたいよね!というわけで、ランチにいただいたのがB級グルメ「今治焼豚玉子飯」です。白飯の上にチャーシューと目玉焼きがのった、もはやこれ以上説明ができないほどストレートな一品。

大黒屋飯店の今治焼豚玉子飯。今治っ子はイラチ(気が短い)だそうで、手っ取り早く提供されるこのメニューが好評を博したんだとか。これは絶対にンマイやつ!
同店ではマヨネーズのせや、カレー味もラインナップ。こちらはセットで付けられる中華そば。四国のラーメン屋でおなじみのおでんもあるよ
これまた自身も自転車乗りという、オーナーご夫婦とパチリんこ

そんなこんなで日没頃には今治駅前に戻り、無事旅を終えた今治ポタ旅。とはいえまだまだ今治の名所&グルメはございまして、焼き肉のタレでおなじみ日本食研の宮殿工場に、串に刺さっていない鉄板焼鳥、注文を受けてから製麺するうどん(こきんや)などなど一日ではフォローしきれないほど。今回は延泊も含めて都合3日ほど今治市内をウロウロしましたがそれでも足りませんでした。四国の入り口にして、掘れば掘るほどディープなネタがちりばめられた今治。また近いうちにお邪魔したいと思います。

今治の夕焼け。個人的には向かいの大島・亀老山展望公園からの夕日がやっぱり見事でした!

 

今治ブレスト|「自転車のまち今治」の新たなご当地スイーツ!
https://iiimabari.jp/special/bari-brest.html


熊山 准(くまやま・じゅん)

リクルート編集職を経て『R25』にてライターデビュー。執筆分野はガジェット、旅、登山、アート、恋愛、インタビュー記事など。同時に自身のゆるキャラ「ミニくまちゃん」を用いた創作活動&動画制作を展開中。ライフワークは夕焼け鑑賞。マレーシア・サバ州観光大賞2015メディア部門最優秀海外記事賞受賞。1974年徳島県生まれ。

熊山准のおブログ
http://www.kumayama.com/
Yahoo! JAPANクリエイターズプログラム
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