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【役所メシ】長野県・諏訪地域のご当地丼「信州諏訪みそ天丼」はリーズナブルで絶品!

【役所メシ】長野県・諏訪地域のご当地丼「信州諏訪みそ天丼」はリーズナブルで絶品!

長野県のほぼ中央に位置し、県最大の湖・諏訪湖を中心に豊かな自然環境が広がる諏訪市。今回は、この地で生まれたご当地丼を求めて、諏訪市役所を訪ねました。

諏訪市役所があるのは、江戸時代に築城され、別名「諏訪の浮城」とよばれる高島城の隣。高島城は築城当時、諏訪湖の水が城際まで迫り、壕の役割を果たしたことから難攻不落を誇ったとされる名城です。現在の天守閣は昭和45(1970)年に復元されたもの。そんな高島城と諏訪市役所は歩道橋でつながっているので、観光がてら立ち寄ることもできます。

高島城は桜の名所としても知られています。

さて、お目当ては諏訪市役所に併設する諏訪市議事堂1階の「諏訪市役所食堂」。市庁舎を通らなくても駐車場から直接食堂へ入ることができ、一般の人も利用しやすい環境です。ここで、諏訪ならではのご当地丼がリーズナブルな価格で食べられます。

甘めの味噌ダレと地元素材がポイントの「信州諏訪みそ天丼」

諏訪地域のご当地丼、それが甘めの味噌ダレをかけた天丼「信州諏訪みそ天丼」です。現在、13店舗で提供されており、店ごとに使う具材や味噌、味付けが工夫されています。なかでも「諏訪市役所食堂」が提供するものは価格がダントツお手頃! 各店1,000円前後(上は1,500円ほど)のところ、ここでは味噌汁と漬物がセットで600円で食べられます。

では、早速注文! 提供は1日10食限定で、出来上がるまで20分ほどかかるため、確実に食べるポイントは開店後すぐに注文すること。12時になると市役所職員で満席になりますから。

開店してすぐに訪れたこともあり、待つこと約10分。こちらが諏訪市役所食堂の「信州諏訪みそ天丼」です。この日の具材は、エビ、地元野菜のかき揚げ、なす、さつまいも、かぼちゃ、ピーマン、エリンギ。一つひとつの具材が大きく、カラッと揚がっています。信州味噌を使った田楽味噌ベースのタレが別添えになっており、具材の上からかけていただきます。

味噌ダレはやさしくまろやかな味わい。サクサクの天ぷらを引き立ててくれますが、何より白いごはんとよく合う! むしろ、このタレだけでごはん1杯食べられるほど。とはいえ、決してB級グルメ風のジャンクで濃い味付けではなく、むしろ上品なおいしさ。ほどよいボリュームもいい感じです。

多くの味噌蔵がある諏訪だからこそ誕生した新名物

ところで「信州諏訪みそ天丼」ってどのようなものなのでしょう。条件は「地元の味噌を使う」「地元の食材を一つ以上使う」という2つ。2005年から諏訪地域で提供が始まりました。

提供している13店舗が掲載されたパンフレットも。オレンジののぼり旗が提供店の目印

この新名物誕生の背景には、味噌の生産量・消費量日本一である長野県のなかでも、諏訪地域が特に味噌蔵が多いことに由来します。かつて、味噌は県内各地の家庭で造られていましたが、諏訪地域では明治以降、製糸業が発達し、女工たちの食事をまかなうために多くの味噌蔵が誕生しました。その味噌と地元素材を使って諏訪地域の名物料理を作ろうと、15年ほど前に市内飲食店の有志が集まって生まれたのが「信州諏訪みそ天丼」なのです。

市役所食堂では地元野菜をたっぷり使っていますが、市内のほかの飲食店では、諏訪湖で捕れる手長エビやワカサギを使っていたり、素揚げの信州そばを投網に見立てたり、諏訪地域ならではの伝統の祭り「御柱祭」にちなんだ柱状の揚げそばを立てたりと、各店で創意工夫を凝らしています。

郷土料理や豆腐料理を提供する「れすとらん割烹いずみ屋」のみそ天丼(980円)は、ワカサギや手長エビといった地元食材の天ぷらや野沢菜のかき揚げに、軽く焦がして甘辛く仕上げた味噌ダレをかけます
昭和8(1933)年創業の「秋月そば本店」では、ワカサギや手長エビ、山菜や季節の天ぷらと御柱に見立てた高野豆腐の揚げ物、信州そばの素揚げを使い、そばつゆを使ったそば店ならではのみそ天丼(990円)を提供。朝7時から夜10時までの営業もうれしい

13店舗でスタンプラリーも開催。10店舗のスタンプを集めると、抽選で打ち上げ数・規模ともに全国屈指を誇る諏訪湖花火大会のペア桟敷席券や諏訪の名品が当たるので、食べ歩きもおすすめです。

なお、「諏訪市役所食堂」でお昼どきに周囲を見渡すと、職員の一番人気は日替わり定食(480円)。2種類から選べ、ごはんを半分に減らした1/2定食は450円です。ほかにラーメン(醤油味・とんこつ味・わかめラーメン、各350円)や親子丼(420円)、天ぷらそばや肉うどん(各400円)といったメニューがあり、とにかくリーズナブル! 冬は鍋焼きうどん(500円)もあります。

見どころもたくさん! 食べ歩きと合わせて楽しみたい観光スポット

風光明媚な環境に恵まれ、諏訪湖の豊富な水と八ヶ岳や蓼科高原をはじめとする美しい山々、そして製糸業に代わり、戦後は精密機械工業が盛んになったことから「東洋のスイス」とも呼ばれる諏訪地域。全国に約25,000社ある諏訪神社の総本社で、国内にある最も古い神社のひとつとされる諏訪大社があり、江戸時代は甲州街道や中山道が行き交う宿場町として栄えました。

多くの温泉があるのも魅力な同エリア。共同浴場の数は、なんと大分県の別府に次いで全国2位! 町なかには至るところに足湯があり、JR上諏訪駅のホームでは足湯に浸かりながら電車を待つこともできます。

そんな諏訪地域の観光がてら、「信州諏訪みそ天丼」もぜひ堪能してみてはいかがでしょうか。

※文中の価格はすべて税込です
※価格は2019年12月現在のものです

諏訪市役所食堂
信州諏訪みそ天丼 600円

・味:★★★★★
・量:★★★☆☆
・コスパ:★★★★★
・ご当地感:★★★★★
・ロケーション:★★★☆☆
・トータル:★★★★☆

住所:長野県諏訪市高島1-22-30諏訪市役所1階
TEL:0266-52-4141
営業時間:11:00〜14:00、17:00〜18:30
定休日:土・日・祝、水曜夕方


撮影・取材・文/島田浩美
長野県出身・在住。大学時代に読んだ沢木耕太郎著『深夜特急』にわかりやすく影響を受け、卒業後2年間の海外放浪生活を送る。帰国後、地元出版社の勤務を経て、同僚デザイナーとともに長野市に編集兼デザイン事務所「合同会社ch.(チャンネル)」を設立、「旅とアート」がテーマの書店「ch.books」をオープン。趣味は山登り、特技はマラソン。体力には自信あり。

編集/くらしさ

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