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【青森・三沢市】極寒のホッキ漁をレポート!【酢飯屋・岡田大介さん】

【青森・三沢市】極寒のホッキ漁をレポート!【酢飯屋・岡田大介さん】

ホッキ貝の正式名称は『うばがい・ウバガイ・姥貝』。寿命が30年ほどと、長いことからこのような名前になったと言われています。

以前、青森県・三沢市に行った際に、約束した『次回はホッキ漁に行かせてください。』という夢を叶えるべく、早朝の新幹線に飛び乗り、東京駅から八戸駅へ。
そこから車で三沢漁協まで向かいます。

道中、ご飯を食べるのも忘れ、夢中になってホッキ貝の勉強をしていたのでお腹がぺっこぺこ。到着するなり、「ちょっとお待ちくださいね」と今回お世話になった高橋さん。じゃじゃーん!と言わんばかりに、僕のお腹の中が見えていたかのような、

ホッキ丼と、

ホッキ汁。

うまいーーーーー!!! やっぱりホッキ貝は美味しい。貝の旨味の濃さや歯ごたえ、香り。ミルキーな味わいが何とも大好きです。

この後、ホッキ貝の操業の流れや仕組みなどを写真で見せていただきながら、三沢漁協の古田さん、高橋さん、ホッキ貝の産卵やラーバ発生状況を調査している相坂さんからもホッキ貝について色々とお話を聞くことができました。

ホテルに戻り、今日のまとめをして就寝。。。一度寝たらまず起きないタイプの自分ですが、翌朝、遅刻したら漁船に乗れないという緊張感と初めてのホッキ漁のワクワク感からか、この日は1時間おきに目覚めてしまいました。そして、あっという間に朝5時。冬の青森、海上は気温マイナス予定。防寒着、カッパ、長靴をはいても絶対に寒いと思い、貼るホッカイロを12個、胸の上、首、肩、腰、背中、お腹、太ももの内側と貼りまくりました。

いよいよ念願のホッキ漁へ

三沢漁港に到着。貼るホッカイロは、もうたっぷりと熱を放出し始めてくれているのにまったくもって寒い。。。まだ沖に出ていないのに。。。
出港前に漁師の坂岡さんとパチリ。

いよいよ念願のホッキ漁へ。まだ日の出前、午前6時に出船です。

漁場に着くまでの間に、船上で様々な下準備が行われます。いきなり、見たこともないような金属のいかつい漁具が登場です。

これは、『マンガン』と呼ばれる専用の道具。マンガンの先には網がついています。青森県海面漁業調整規則第40条により(けた網)爪の間隔は5センチ以上、網の目合は9センチ以上と決められています。

漁のイメージをお伝えするとこんな感じです。

船に積んだ「噴流式マンガンポンプ」の先を海の中に投げ込み、太いホースを通じて海水を吸い上げます。吸い上げた海水は噴流式マンガンポンプを通って消防用ホースに繋げ、それをマンガンに繋げるという仕組み。

このホースの先から強い水圧で海底に水を噴射することで、貝が砂地や泥地の中から吹き上げ、盛り上げられてきます。

マンガンについている、この歯のような部分だけでガリガリと海底を掘るだけでは、貝殻も割れて傷つく確率が上がってしまいますが、噴流式にすることで、その確率がグンと減ります。稚貝の成長も損なわなくなるそうです。

マンガンの先には網が取り付けられていて、浮き上がってきたホッキ貝をこの網でキャッチしていくというわけです。

マンガンを投入!

だんだん明るくなってきました。
陸は雪景色、貼るホッカイロ12個を貼っていなかったら今頃自分は、、。。。。。。とにかく寒過ぎる、過酷な現場です。

無線からGOサインが出たら、マンガン投入です。

バシャーーーーン!

繋いでいた消防用ホースもしゅるしゅると海底に沈んでいきます。マンガンと繋いでいたロープも全て海の中へ。下ろしておいたイカリに向かって船がゆっくり進むように、じっくり縄を巻き上げながら、曳網とともにマンガンを引きずっていきます。

 

一通り準備が整って、網の巻き上げまで時間がある場合は、釣竿が登場!!

『ホッキをエサにして、ヌマガレイとか結構釣れるんだよ。』

最高過ぎますね!! 船の生簀には、おかず用のヌマガレイが何匹も泳いでいました。

ロープに目印のリボンが近づいてきたら、そろそろマンガンを引き上げるサインです。海底を引きずりながら強力な水圧でぼこぼこさせて浮かせたホッキが網に入っているといいな! いよいよマンガンが上がってきました!

重たそうなマンガンを船上に上げて、その先についている網を見ると・・・

きましたー!!!!! ホッキ貝!!

ゴロゴロゴロっと、船上にホッキを水揚げです。
ずっと見たかった夢の瞬間。また一つ、夢が叶いました。

茶色い殻、白い殻、サイズもS・M・Lと様々。これで約50kgほど。いやー、ホッキ貝さんたち、いつもありがとうございます。と感動に浸っていたら、

次のマンガン投入、ズドーーーーン!!

三沢でのホッキ漁は、1人1日100kgまでと定められています。この船には二人の漁師さんが乗っているため、今日は200kgまで獲ることができます。今日は1投で50kg、ってことはあと4投。。。

2投目のマンガンを曳いている間も休み時間はありません。船の上で、ホッキ貝をサイズ別に選別していきます。物凄いスピードで。

一連の様子を、動画でご覧ください。

これを繰り返すこと4回、最後の網にはたくさんかかっているかな?

たっぷり入ってます! これで二人で200kg達成です。これ以上は獲ってはいけません。

サイズ別に綺麗に積み上げられたホッキ貝入り発泡スチロール。

長かったようで、あっという間だった極寒のホッキ漁。

多くのことを教えて見せてくださった漁師・坂岡さん。
ありがとうございました。これからの三沢のホッキもどうぞよろしくお願いいたします!


岡田大介 1979年 2月2日生まれ。寿司職人歴22年目。東京都文京区・江戸川橋駅近くにて完全紹介・予約制の寿司屋「酢飯屋(すめしや)」を営む。また、日本各地の郷土寿司を習い、継承することをライフワークとしている。 撮影:reiko masutani

酢飯屋
URL:http://www.sumeshiya.com/

※この記事は「酢飯屋」ブログの記事を再構成しています

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