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佐賀・嬉野温泉を日帰りで満喫! 開放感抜群の温泉をはしごして名物「湯豆腐」を堪能

佐賀・嬉野温泉を日帰りで満喫! 開放感抜群の温泉をはしごして名物「湯豆腐」を堪能

長崎県と隣接する佐賀県西部の町、嬉野市。特産品である「嬉野茶」の茶畑を望むことができるのどかな町ですが、ここに湧き出る嬉野温泉は「日本三大美肌の湯」の一つともいわれています。由布院や別府など九州のほかの温泉地に比べると派手さはないものの、温泉の持つそのポテンシャルは高く、ぜひ訪れたい温泉地の一つ。今回は、なんと日帰りで嬉野温泉をはしご、さらに名物の嬉野湯豆腐まで味わう旅をご紹介します。

まずは、川のせせらぎに耳を傾けながら浸かる広々露天風呂「しいばの湯」へ

数年後には新幹線開通の話もある嬉野温泉ですが、2020年現在、おすすめのアクセス方法はバスです。羽田からなら九州佐賀国際空港あるいは長崎空港を経由して、福岡からなら博多や天神のバスセンターから、「嬉野バスセンター」まで移動します。

最初に訪れるのは、この嬉野バスセンターからタクシーで10分ほどの場所にある「椎葉山荘」。森の中にいるかのような気分になれる、日帰り温泉があるのです。それがこの「しいばの湯」。

(写真提供:椎葉山荘)

木の温もりあふれる建物を奥へと進んでいき、のれんをくぐってたどり着くのがまるで森の中にいるかのような温泉です。

(写真提供:椎葉山荘)

見てください、この露天風呂! 右手に見えるのは、嬉野市内へと流れる椎葉川です。温かい湯に浸かり耳を澄ませば川のせせらぎや鳥のさえずりにつつまれ、なんともいえない心地よさ。日々の疲れやストレスがスーッと溶けていくようです。春には新緑、秋には紅葉が眺められる贅沢さ。しかも、この露天風呂は50人ほどが入れる広さなんです。ぐーっと足を伸ばして、自然と一体になってくつろいでみてはいかがでしょう。

(写真提供:椎葉山荘)

また内風呂はガラス張りで、こちらも四季折々の姿を見せる山を望みながらリラックスタイムが過ごせます。「温泉×森林」で最高のセラピー効果を得られそうです。

お風呂を出たらテラスで休憩も。山の風がひんやりと頬を撫でてくれる心地よさはたまりません。

(写真提供:椎葉山荘)

雨なら、休憩室や椎葉山荘のロビーもおすすめ。休憩室では、用意されたフットマッサージャーに身を任せて、しばしお昼寝なんていかがでしょう。

(写真提供:椎葉山荘)

椎葉山荘のロビーは、窓に面したカウンター席を用意。せせらぎを眺めながらまったりとあえて何もしない時間を過ごすのも大人の楽しみ方です。

(写真提供:椎葉山荘)

しいばの湯には、焼肉や湯豆腐が味わえるレストラン「山法師」もあるので、ランチをここでいただくのもあり。ホテルで自社製造所を持つのはここだけという、特製の嬉野湯豆腐がおすすめです。

椎葉山荘 しいばの湯
住所:佐賀県嬉野市嬉野町岩屋川内字椎葉
TEL:0954-42-3600
入浴料:大人1100円、小学生500円、幼児無料(フェイスタオル・バスタオル付き)
※立ち寄り湯は9:00~21:00で利用可能

 

嬉野名物!「嬉野湯豆腐」を発祥の店で堪能!

1軒目の温泉で体を温めた後は、ランチタイム! しいばの湯に併設されるレストランで食べてもよいのですが、せっかくなので街歩きを兼ねて嬉野温泉街にある湯豆腐発祥のお店を訪れてみることに。

佐賀県は全国でも有数の大豆の産地ですが、地元産の大豆で作る豆腐はどれも絶品です。なかでも嬉野湯豆腐は、嬉野温泉を訪れたら必ず食べたい逸品。というのも、水ではなく嬉野の温泉水で温めるのが嬉野湯豆腐の特徴。温泉水に含まれる成分が豆腐を溶かすため、とろとろの湯豆腐に仕上がります。そう、嬉野の湯は浸かるだけでなく、食べても良しのおいしい温泉なのです。

嬉野温泉観光協会のHPによる嬉野温泉が食べられるお店は20店舗ほどありますが、今回ご紹介するのは行列ができる人気店「宗庵よこ長」。こちらの初代店主が、嬉野の湯で豆腐を炊くと、豆腐の表面が溶けてとろとろになることに着目したことが、現在の嬉野湯豆腐につながっています。

人気は「湯どうふ定食」(1150円/税込。寄せ湯どうふに、タレ、薬味、小鉢数種、ごはん、漬物がセットになった定食です)
土鍋の蓋を開けると、湯気とともに現れるのがこの湯豆腐! ほかの湯豆腐にはない、ミルキーな食感は見ただけでわかるほど

薬味を加えた湯豆腐は、スプーンですくってそのまま口に運ぶのが「よこ長」流。タレにつけなくてもいいのは、秘伝といわれる湯汁に味が付いているため。ほんのりお出汁を感じながら頬張る熱々の湯豆腐は、とろ~り食感で美味。タレなしで食べられる湯豆腐はここだけなんだそう。豆腐以外の具は、ポン酢のような酸味を感じる特製ダレで味わってください。さっぱりした後味で、スープまでぺろりと完食してしまいます。

湯豆腐だけでは物足りないと感じる方もいるかもしれませんが、こちらの小鉢はごはんのお供にぴったり。丁寧に手作りされたおかずの数々は正直、これだけでごはんがお替わりできるくらいのおいしさです。

それでも足りないかもという方には、「おからコロッケ」(130円/税込)の追加オーダーが人気。おからにニンジン、レンコン、キクラゲ、玉ネギ、コーン、キャベツ、長芋などを加えて作るコロッケは、素材の甘味が感じられてソースなしでもペロリ。おなかに溜まりやすいおからで、満腹感があるのにヘルシーなのもうれしい逸品です。とはいえ、こちらの商品はかなり人気で、取材当日はすでに売り切れ! 早めにオーダーしておくのが得策です。

宗庵よこ長
住所:佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙2190
TEL:0954-42-0563
営業時間:10:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:水曜(祝日の場合翌日振替)

老舗旅館「大正屋」で庭園風温泉とお土産探し

名物グルメを堪能し、温泉街の雰囲気を楽しんだら、もうひと風呂。次に訪れるのは、嬉野温泉の中心街にある老舗旅館「大正屋」です。大正14年創業で、そのホスピタリティの高さが評価される人気旅館。皇居新宮殿の基本設計も手がけた建築家・吉村順三氏が設計した建物は、伝統と風格を感じさせます。

そんな大正屋が、日帰り入浴でも楽しめるよう開放しているのが「四季の湯」です。風呂場へ訪れて驚くのはその造り。広々とした湯船に、浴室を囲うガラス張りの壁、男湯から見上げると一つ上にある女湯のフロアと吹き抜けの天井を共有しているのがわかります。その珍しい造りのためか、露天風呂ではないものの、高い天井の大空間は開放感が抜群。温泉好きはもちろん、建築マニアも楽しめる温泉かもしれません。

(写真提供:大正屋)

温泉を出たあとは、館内でお土産探しはいかがでしょうか。同フロアにある有名陶芸家の作品や、お土産にもピッタリの焼き物をそろえた「やきもの名品店」へ。400年の歴史があるといわれる嬉野の焼き物・肥前吉田焼のほか、唐津や伊万里、有田、波佐見焼と嬉野周辺で生まれた焼き物の数々がそろいます。

価値が高い壺や大皿のほかにも、お手ごろ価格で販売される小皿や器などが並びます。中にはカップラーメンを作るのに役立つ有田焼(540円/税込)なんていうユニークなものもあり、お土産に人気なんだとか。

館内土産物品店では、嬉野茶も勢ぞろい! さっぱりした味で喉越しが良い嬉野茶は、普段使いにぴったり。いつもペットボトルで飲んでいるあなた、こだわりの茶葉でワンランク上の時間を過ごしてみるのもいいかもしれませんよ。

嬉野産大豆「ふくゆたか」のうま味を損なうことなく楽しめる嬉野湯豆腐は、その場で購入して帰るだけでなく、うれしい宅配サービスもあります。夏にはざる豆腐もおすすめ。特大サイズの「吟醸どうふ」(2,160円/税込)は、お土産にも喜ばれます。

(写真提供:大正屋)

特製豆腐と一緒に楽しみたいのが、やっぱり地酒! 嬉野の蔵人たち自慢のお酒も取り扱っています。ぬる燗にとろ~り湯豆腐、冷や酒に冷ややっこ、どちらも捨てがたい組み合わせ。自宅に帰っても嬉野の余韻に浸れる、最強の組み合わせかもしれません。

このほか、大正屋では夜限定で食事付きの日帰りプランも用意されています。おいしい食事に開放感たっぷりの温泉で、心も体もリフレッシュ!

大正屋
住所:佐賀県嬉野市嬉野町下宿乙2276-1
TEL:0954-42-1170
入浴料:大人1100円、小学生500円、幼児無料
※立ち寄り湯は12:00~22:00で利用可能

宿泊する時間はないけれど、一日だけ逃避行に出たいというあなた。この週末の弾丸日帰り旅は、嬉野温泉で日々の疲れを解き放ちましょう!


撮影・取材・文/戸田千文
愛媛県出身のフリー編集ライター。広島・東京での経験を経て、現在は福岡に拠点を置いて活動中。地方の魅力を首都圏に発信するのが夢。転勤族の妻という特権を生かし、ご当地グルメを食べ歩くのが楽しみ。

編集/くらしさ

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